タニー隊長の
AT4作成記
2005年9月20日 午後11時
機械室のフタがある程度目処がついたので、放ったらかしにしていたサイト回りの作業を再開します。何で放ったらかしにしていたかと言えば、ぶっちゃけ、作業が面倒くさそうだからです。削り出しの作業は得意なんですが、ギミックものはどうも苦手で。。
まず、レールですが、前回作ったものでは、カバーが開ききらない事が判明したため、溝を両サイドから10ミリの位置にくる様に作り直しました。
そしてそれをカバーの内側にセットしつつ、良い感じに砲身の表面にレールをたてる土台をこさえ、カバーの内側にもレールをくっつけて、うまい具合にスライドする様にしました。目見当で作った割には、それっぽいボックスが出来ました。あとは残った角を丸く削り落とし、仕上げをしてリアサイトを組み込むだけです。
2005年9月19日 午前3時
昨日の作業の続きです。まずは機械室の後部のフタから。このフタは、機械室のフタとAT4の砲尾から機械室を引き抜く取っ手の二つの役割を兼ねてます。しかもAT4のケツから丸見えとなるので、兵器っぽくする必要があります。
これのどこが兵器っぽいかと聞かれれば返答に困る訳ですが、ねじ込む、引き抜く、といった機能を持たせる関係で、こういう形になりました。あとは表面の仕上げで完成です。
こちらは機械室の先端部分。ABSのスペーサーが切り欠いてあるのは、ここにスイッチのコードを沿わせるためです。もっとも、厚みが3ミリしかないので、あまり太いコードは入れられません。
2005年9月18日 午後6時
昨日は、O伍長宅でAT4の機械室の相談&リアシール作業をしてきました。今回のAT4は、我が隊噴進砲としては初めて、電動式発射装置を組み込む事が決まっており、その関係でクラフトフェルト造兵廠荒川工廠の協力を仰いでいます。
まず、機械室の話しから。機械室とは、書いて字のごとく、発射装置とそれを動かす機械が入っている部分です。具体的には、ペットボトルロケットの発射口とモーター、ギアボックス、電池が組み込まれる部分です。これらの機械は、VU65の塩ビ管に納められ、これに1リットルサイズのペットボトルロケットが取り付けられ、AT4に装填される訳です。
この機械室は自弾交換の関係で、AT4から取り外す事が可能でなければなりません。当初は、リアシールを外し、機械室を砲尾から装填して、再度リアシールを砲尾に付ける予定でしたが、現地での使いやすさと兵器っぽさを優先して、リアシールは砲尾に固定して、リアシールのラッパから機械室を出し入れする事に決まりました。リアシールのベースになっているのは、VU75とVU100のジョイントですが、内径が細くなっているので、機械室が出し入れ出来るよう、ヤスリで内径を削り落としてしまいます。荒川工廠には様々な工作機器がそろっていて、木工用金ヤスリを使ったお陰で、わずか3時間でボアアップ作業が完了しました。
VU75の外径にキレイに削られたリアシールの内部。腕力がものを言う作業でしたが、まぁうまくいきました。
O伍長は機械室に納めるギアボックスの加工中。当初予定していたボックスがトルク不足とわかり、あわてて強力な物に換装。なんとかうまくいきそうです。
=本日のBGVその1=
『ブラックホークダウン』
アメリカ帝国主義の手先たちが、アフリカ土人の大群にコテンパンにされてしまう映画です。失敗した作戦の映画ですから、愛国主義的なメッセージはもちろん伝わってこない訳ですが、かといって反戦映画でもない。敢えていえば、兵隊映画でしょうか。
♪
ウチに帰ってからも作業を続けました。機械室の扱いがおおよそ判ったので、機械室そのものの工作を行いました。
VU75の内径と機械室につかうVU65の外径は半径約3ミリの隙間があります。それを幅30mミリのABS板の短冊の積層で埋めます。
前後にスペーサーをかます事で、機械室が砲尾にがっちり固定される様にします。
リアシールの土台と鉢は、瞬着でくっつけて隙間を瞬着で埋めてしまいました。=本日のBGVその2=
『未来惑星ザルドス』
とうとう買っちまいました! ショーン・コネリーが赤パンツで走り回る衝撃のSF映画です。この映画、1974年公開らしいんですが、全然古さを感じさせませんな。ちなみに監督は、『エクスカリバー』と同じジョン・ブアマンです。
2005年9月16日 午後6時
昨日は作業に没頭しすぎて、レポートを書かずに寝てしまった。
まずは肩パットの作業の続き。すでに天井も貼り合わせが出来、今日は仕上げの板を張り付ける。例によって例のごとく、短冊方式。3ミリ幅に切れ目を入れて、ラジペンで軽く曲げてわん曲させていく。もっとも、ラジペンのくちばしの幅までしか曲げられないのが難点。
張り終わったら、切れ目はつなぎ目のすべてに瞬着を流し込み、完全硬化するまで放置します。このパートは、バットプレートのギミックを諦めたお陰で、思ったほど大変な作業ではありませんでした。
さて、いよいよサイトまわりの作業に突入します。おそらく、この部分の作業がもっとも大変だと思います。
当初、この部分はカバーだけのダミーにしてしまおうか、とも思っていたのですが、やはり照準期がない事には照準しにくい、という事で、大変なのを承知で作業にかかる事になりました。
すでにカバーは作ってあるので、ヤスリがけをして仮仕上げをしたあと、ギミックの作成に入ります。これはリアサイトのレール。長さは11ミリ、端から溝までは20ミリ、溝は10ミリ、レールの幅は4ミリです。溝はあとで中を削り落とします。
このレールは正面からみると、内側は塩ビ管に対して垂直、外側はカバーに合わせて角度をつけなければならないので、こうやって現物に合わせながら、ABS板を切り出して貼り合わせていく必要がありました。
=本日のBGV=
『大日本帝国』
『二百三高地』の続編チックな流れで作られた80年代最高の戦争映画。戦車とか銃とか、アイテム的のはツッコミどころ満載の映画ですが、スピリットが最高なのです。『プライド』とか『ムルデカ』に反対した映画人の皆さんは、この映画をどう見るんでしょうね?
『プラトーン』
アメリカの戦争映画が反戦の要素を取り入れ始めた最初の映画かもしれない。でも、その割には、戦闘シーンはかなり格好良かったりする。何十回と見たので、作業中は音しか聞いてませんでした。
2005年9月14日 午前3時
昨日の作業の続きです。円弧を切り出して、肩パットの土台をくみ上げていきます。
厳密に設計図を引いても、結局、手作業ですから、出来たモノはガタガタです。まぁ、あくまで土台であって、外見はABS板を貼り付けてキレイに仕上げる他ありません。
土台にABS板を貼り付けていきます。まずは側面から。土台をVU75に乗せ、塩ビ管の表面に隙間が空かない用に、幅を調整しながら貼り合わせました。
側面が終わったら、今度は天井をふさぎます。土台に貼り付ける一番最初の板は、なるべく大きめのモノをつかって、地面が平坦になるようにしました。
今日の作業はここまで。
2005年9月13日 午前3時
いい感じ(でもある意味いい加減)に図面が出来たので、肩パットのパートに取り掛かります。
従来であれば、この種のパートはABS板の短冊の積層で対応していたのですが、作業が大変なのと軽量化のために上げ底式にしました。
方法は見た目簡単ですが、実際には結構大変です。VU75の円周に合わせて上げ底にする幅の円弧(この場合、仕上がりの厚みが15ミリで外板のABS積層は4ミリなので、幅11ミリ)を切り出し、中継ぎのABSを使って土台を作ります。この土台にABS板の積層を張り合わせます。実はこの肩パットには折り畳み式のバットプレートが組み込まれているのですが、作るのが大変なのと強度不足を懸念して、ダミーのみとする事にしました。
2005年9月12日 午前3時
今回の作業で、とにかく頭に来るのが資料の乏しさである。AT4の画像そのものは、比較的ネット上に多く転がっているのだが、特徴的な形をしているだけに、特徴のある部分が目立つような写真ばっかで、それ以外の部分はぼけてたり隠れてたりで、よう判らん。
矢印の部分を作ろうにも、ここは構えた時に肩に隠れてしまうので、実際のところ、どんな寸法でどんな形をしているか、ほとんど判らない。しかも肩当て用のパーツも組み込まれているらしくて、詳細はまったく不明である。
ようするに、こういう写真が多いもんだから、体の陰になった部分は全然判らないのだ。まぁ、現物をみて作業する訳ではないし、現物をよく見知っている人もそれほど多くはないと思うので、適当に作っても判らない、と言えばそれまでなのだが……。
初めて取り組むパートに関しては、やはりある程度、設計図で頭の中にイメージを作っておかないと、作ったはいいわ使えないわでは困るのだ。
2005年9月10日 午前2時
5年前にRPG7(当時の隊の呼び方は一式噴進砲)を作った時は、円錐形の作り方が確立してなくて、なんとエポキシパテを削り出して作っていた。だから金も手間も掛かり、しかも均一な作りは出来なかった。すでにその当時から、ABS板を円錐の展開図に切り出し、熱を加えて丸めて円錐にする技法は聞きかじっていたが、そうした高度な技術は今だに修得出来てない。前回、VU65のサイズで作ったリアシールは、展開図方式で鉢を作ったのだが、熱加工が上手くいかず、円形の足場に瞬着で無理やり貼り付けて作っている。
今回のリアシールの作成は、円形の足場にABS板の細切りの短冊をかけて、さらにその上に細かく切った短冊のチップを並べる事で隙間を少なくする方法をとった。手間の掛かる方法には違いないが、あまり頭を使わずコツコツ作業を進めるという意味では、実は意外と楽しい作業だった。円錐の展開図の方法では、頭を使って計算しても、あまり巧くいかない事が多く、結局最後は現物合わせの力業で組まねばならないから、面倒くさくても作業が楽しめる方法の方がいいと思っている。
短冊の上にチップを並べる方法であるから、言い換えればバラバラのABS板をつなぎ合わせ、隙間に瞬着を流し込んで固めただけである。衝撃に対する剛性はそれほど強いものでははい。ただし、ABS板4枚分の厚さに積層して、接着剤と瞬着で固めてあるから、よほどの衝撃が加わらない限り、そう簡単には壊れないはずである。
2005年9月9日 午前4時
金ヤスリの作業は、とにかく削って、瞬着塗って、また削っての連続です。とにかく根気と根性の作業の連続です。今日も粉まみれで作業を展開します。
リアシールの噴射口です。あれだけガッタガタだったのが、徐々に滑らかになっています。削るにしたがって、肉ひけを起こしている部分がはっきりしますので、その部分に瞬着をたらし、削りカスを振りかけて、へこみを埋めて削っていきます。
瞬着といえども、物を貼り合わせている訳ではないので、硬化するのに時間が掛かります。待ち時間に他の部分の削り出しの作業を進めます。写真の通り、粉がすごいんです、粉が。
削り出しの済んだ噴射口とリアシールの土台をドッキングさせました。隙間が少々開きましたので、削りカスを盛って、瞬着を垂らして硬化させました。
あとはひたすらカッターと金ヤスリで削り倒し、やっとこきれいにしました。リアシールとマズルカバーの削り出し作業はあと少しで完成です。
ここまで組み上がったパートを、サンプルのVU75に取り付けてみました。それとなしに、AT4らしくなってきましたね。
2005年9月8日 午前6時
昨日、作りかけてたフロントサイトのカバーの続きをしました。まぁ、ただの箱組なので、ABS板を切り出して貼り付けるだけです。
今回、サイト部分のギミックはカバーを作ってそれに合わせて作るつもりをしてましたので、サイト関係の作業は一旦ここで中断。ギミックを作る前に、ヤスリとペーパーで断面や表面の仕上げをしなければならないからです。
その様な訳で、これまで作ってきたマズルカバー、リアシールのヤスリがけを行います。角を丸めたり、表面をまっすぐに削り出したり、といった根気の要る作業です。
実はワタクシ、金ヤスリを使って削りだしをする作業は好きなのですが、ゴミというか削りカスがいっぱい出るのがあまり好きではありません。机も体も粉だらけになって、いやじゃないですか。でもイヤがっていても仕方ないので、一気入魂、削り出し作業に取りかかります。始めてしまえば、あとは粉の事などどーでも良くなってしまいます。ABS板は一応は設計図通りに切り出していますが、人間の手でやる事ですから、ズレも狂いもあります。角に段差が生じる事もしばしばです。そんな時は、一旦削り出したあと、角の段差に瞬着を流し込んで、削りカスを吸わせて段差を埋めてしまいます。
疲れた〜〜〜。一気に全部の削り出しをやりました。もちろん、まだ途中ですが、今日はもうしんどいのでこれでやめます。
2005年9月7日 午前7時
昨日、どうにか形にしたサイトのカバーを肉付けしていきます。実物のAT4のサイトカバーは、おそらくプレス加工か何かで出来ていると思うのですが、こちらはABS板の箱組で作っていく他ありません。つまり、実物では多少カバーの厚みが薄くても剛性を持たせる事が出来ますが、こちらはある程度の厚みがないと、何かの拍子に壊れてしまう可能性がある、という事です。資料の写真をじっくりにらめっこして、結局、3ミリ(1ミリのABS板3枚)で済ませる事にしました。
左の大きいのがリアサイトのカバー、右の薄いのはフロントサイトのカバーの作りかけです。もちろんこれも現物合わせです(笑)
2005年9月6日 午前5時
設計図でくよくよ悩んでいても仕方ないので、適当なところでやめて作業に入る。現物がない以上、画像をにらめっこしてそれらしく作るしかないのだ。
まずは、比較的大きめなリアサイトから。どっから取りかかるか悩んだが、とにかくカバーを作ってみる事にする。
ちなみに、当初の予定ではカバーだけ作って、中身は作らないつもりだった。大体からして、まともに照準して当たる代物ではないし、変なギミックを作っても、現場で雑な扱いをする事になるだろうし、それで壊れても仕方ないので、むしろ無稼働でガッチリ作った方が良いんでないか、と思った訳だ。
しかし、やりもしないで端から諦めて掛かるのも、少々癪である。元々動く物を動かない様に作ったのでは芸がない、というものだと思い直し、きっちりしたサイトの作成に挑戦する事にした。(設計図も満足に引けない割には、望みは高い)で、これが現物あわせのリアサイトのカバーの展開図。側面が31ミリ、アールの部分が10ミリ、上辺が45ミリである。これを底辺58ミリ、高さ38ミリの台形に仕上げるのである。長さは120ミリである。なんで細かな数値を書いたかというと、現物でいきなり作ったので、設計図がないからだ。(もし、後日量産する時に数値が判るように)
アールを折り曲げて側板をつけた図。瞬着で固めて、形を維持します。モノが出来てみると、設計図で悩んでるのがバカみたいです。
奥は側板をつけるので形が維持できますが、手前は開けっ放しなので、横にテンションがかかって口が広がってしまいます。そこでセロテープで広がらない様にとめて、アールの切れ目に瞬着を流し込んで固め、形を固定します。
今日の作業はこれまで。明日以降、カバーの本格的な作業に入ります。
2005年9月5日 午前3時半
一番目立つ所を大方作ったので、細かい所の作業に入れるよう設計を開始する。
ところで余談なのだが、AT4は一応、使い捨ての兵器なのだが、その割には随分と凝った造りになっている、と常々思う。照準器しかり、引き鉄しかり、使い捨てにするには勿体ない細やかさだ。もしかしたら撃ち殻を回収して再利用してるかもしれないが、そうしたっておかしくないくらい、色んな物がチマチマ付いているのである。
そのお陰で、地道な設計図作りが大嫌いなオレなんかは苦労させられてしまう。資料となるものはネット上で転がっている画像しかない訳で、それらを見ながら設計図を引いていく訳だが、出来れば正確に引きたいし、デフォルメするにも実際にはどうなってるか判らないものだから、いい加減にも描けない。そんな訳で、何時間かかっても使い物になる設計図が描けない。いっそ、ヤフオクで実物のAT4買ってやろうかと思うくらいであるが、さすがに使い道も転売も効かなさそうなので堪えてる。これはフロントサイトの設計図、のつもりなのだが、描いてる本人からして、さっぱり判らん。おおよその寸法しか判らない。あとは細かいところは写真みて作りながら考えていく他ない。考えて作っていく内に、新しいアイデアが浮かんだりして、それで作り直す事もしばしばあるのだ。
2005年9月4日 午前5時
今日の作業はフロント周りの八角形を完成させる事です。もっとも、八角形の箱を作ってしまえば良いだけの話しなので、リアシールの鉢に比べれば楽勝です。
昨日、やりかけた部材に、塩ビ管が通る穴を開けます。この種の作業は、大変ですが同時に一気にやった方が、均一な作業結果が得られるので、しんどくてもまとめてやります。
この種の貼り合わせ作業では、いつもこうしたケチくさいやり方をしています。これは円形などを切り出したヘタの部分を継ぎ合わせて、下地になるABS板に貼り合わせてるの図で、こうする事で、4枚要るところを2枚ですませ、あとの2枚はヘタで間に合わせてABS板を節約しています。手間暇かかるやり方なのですが、1枚304円(税込)もするABS板ですから、なるべく無駄にはしたくないものです。
今日の作業はここまで。ヘタを使ってても、ばっちり箱形が出来ました。ところで、今夜の作業で27mlあった瞬着がなくなりました。今日は他の事をしなければならないので、ハンズまで買いに行けません。次のパートの設計図も引かなければならないので、ちょっと作業はお休みです。
2005年9月3日 午前3時
昨晩、かなりいい加減に始めてしまった噴射口のコーンの作業の続きです。ジョイントの円錐を利用して、足りない部分をABSの短冊で継ぎ足しました。実際のAT4の噴射口より、穴が小さくて浅い訳ですが、まぁ何から何まで完璧、という訳にもいきませんので、ここらで妥協しました。
継ぎ足しが終わったら、瞬着で固めます。このまましばらく放置して、他の作業を進めます。
噴射口と土台の部分の接合は、いい加減の極地で、文字通りの現物あわせになってしまいました。土台の底板に開けた噴射口の穴はかなり大きかったので、端材を使って埋めました。噴射口の短冊の飛び出た部分は、あとで切り取って整形します。
とりあえず、リアシールの作業は一旦ここで中断。整形作業は接着剤が完全に硬化するまで放置します。さて、今回初公開の前作の「リアシール」(右)。新作に比べると一回り小さい訳ですが、これはVU65の塩ビ管を使う予定だったからです。しかし、ここまで完成した時点で、AT4が口径が84ミリとわかり作成中止。そのまま、AT4を自作する企画は3年近くも凍結されたままだった訳です。しかし、この前作の経験があったおかげで、今回の作成は相当時間と手間を短縮する事が出来ました。
リアシールが一段落したので、今度はフロント周りに挑戦です。もっとも、こちらは形が単純ですので、それほど苦労はしません。問題なのは、砲口についている、流し台の穴のゴムみたいな奴です。まぁ、ゴムシートを切って使う他ないと思うのですが、あまり頭を使いたくないので、やれる作業から進めます。
と思いましたが、部材の切り出しで力を使い果たしてしまいました。そんな訳で、今日の作業はここまでです。
=本日のBGV=
『プライベート・ライアン』
この映画を映画館で見た時、音だけでなく臭いも出てくれば、映画見た人の大半が反戦主義者になるに違いない、と確信しました。よく出来た映画だと思うのですが、ドイツ人が見た時、「おいーっ! ドイツ軍はそんな鈍くさくないぞー!!」と思わなかったかどうか、心配です。
2005年9月2日 午前2時
今日はとりあえず、リアシールのボリュームアップの完了。とにかく3ミリ×10ミリの短冊を貼り合わせて作業を完了させ、瞬間接着剤で表面を固める。瞬着が昇華する時のガスで鼻がバカになってしまう。
さて、お次は噴射口の作成である。今までは外側に短冊を貼り付けて鉢を作成できたから、まだ楽だったのだが、今度は内側である。見ただけで難しそうだ。(ABSの曲げの技術がないのはつらい事である)
とにかく頭使う作業は後回しにしたいので、先にリアシールの心棒になっているVU75とVU100のジョイントのいらない部分を切断する事にする。バンドソーとかがあれば楽な作業なんだと思うが、これも人力です。底から40ミリのところにガムテープを巻き、それを目印に塩ビ管用のノコギリでギコギコ切断します。かなり体力を消耗します。
これが終わったら、いよいよ頭を使う作業です。噴射口の円錐の、しかも内側をどうやってきれいに仕上げるか。色々試行錯誤しましたが、所詮、実物通りにはならないので、デフォルメするところは思い切るという事で、ジョイントをベースに良い感じに仕上げる事にしました。ジョイントの円錐の足りない部分に短冊を足していきます。その割に短冊がえらく長いのは、このアイデアの前のアイデアを試して、失敗したので、その部材をそのまま使っているからです。
今日の作業、ここまで。中途半端なところで終わってしまいましたが、『ローマ人の物語』の文庫本の続刊が出たので、それを朝まで読みます。
=本日のBGV=
『二百三高地』
考証的には間違っている部分も結構多いんですけど、日本の戦争映画としては良い出来映えの部類です。あと、格好いいセリフも満載です。「君は成功しようとするからダメなんだ!」このシーンは、今でもワタクシの行動規範になってます。
2005年9月1日 午前5時
今夜の作業もリアシールのお鉢の部分の作成です。昨日の段階で下準備は出来ていたので、その上にABS板を貼っつけてボリュームアップします。
問題はどうするかで、昔の試作版は、円錐の展開図をMacで作って、それをプリントアウトして(ディバイダが使えないほど大きいから)、スプレーのりでABS板に貼り付けて切り出す、と頭も手先も使う大変な事をしていました。それにも関わらず、結局はペーパーでこすって形を整えねばならない体たらくでしたから、今回はもっと頭を使わない方法でやりたい。という訳で、気が遠くなるほど手間のかかる方法をとりました。3ミリの短冊を1センチ幅に切って、貼り付けていく方法です。見た目、涙が出そうなほど大変な作業ですが、意外と楽しんでやってました。こういう時間のかかる単純作業って、頭使わないので、何も考えずにチマチマ作業が出来て、ぼけっとしつつも何か生産したい時に持ってこいの手法です。
今日の作業、ここまで。明日にはボリュームアップは完了かな?
=本日のBGV=
『地獄の黙示録』
この映画は戦争映画なのか反戦映画なのか、という議論がよくありますが、正解は哲学映画ではなかろうか、というのが自分の意見です。ちなみに、音楽心理学の最高の教材の一つです。
『エクスカリバー』
中学の頃は格好いい映画だと思ってましたけど、最近はどうもダメですねぇ。どこが良いのか判らん映画です。まぁ、昔、感動したやつって、今見ると、こっ恥ずかしかったり、詰まらなくなってるのって、多いですけどね。
2005年8月31日 午後2時
新しいAT4のコンセプトは、基本的な撃ち方か判っていれば、誰でも直ぐに撃てる事だ。面倒臭い操作とか照準とか抜きで、構えて目標に砲を向けて、発射ボタンを押せば、命中するしないに関係なくロケットが発射される、という簡単さが売りだ。
そもそもペットボトルロケットを平射すれば、飛距離は15mも飛べば良い方で、命中率は40%以下だ。これでは1発撃ったらカンバンで、命中すれば良いが、しなかった場合は、即座に逃げる他ない。つまり、モタモタ照準したり、ましてや次弾装填などしてるヒマはないのだ。
新しく作るAT4は、もちろん次弾の詰め替えが出来る様に設計するが、これは実物のAT4の様に使い捨てにする訳にはいかない為だ(そりゃそうだろう)。だから連続砲撃は考慮に入れてない。むしろ、簡略版のAT4をいくつか用意して数発撃てる様に考えている。手作りなだけに、何本も完全版を作れないのが残念だ。
2005年8月31日 午前3時
昨日は徹夜になったのに、一睡もせずにこの時間まで作業をやっていた。すごい、オレ!
今日の作業は、昨日こさえたリアシールのベースに肉付けする作業。昔、試作したリアシールでは、円錐の展開図を切り出して、いきなり貼り付けたのだが、あまりうまくいかなかったので、今回は多少面倒でも、一旦“短冊”を貼り付けて表面を出してからやる事にした。この短冊技法は、円筒形のあらゆるボリュームアップに活用される技法で、2〜3ミリの幅でABS板をカッターでけがき、ラジペンで折り目をつけて、円筒に巻いていく。ABS板を熱で曲げる技法が下手なので、苦肉の策として長年愛用してきた。この技法、とにかく根気と手間が要るので、他の人にはあまりお勧め出来ない。
今回の作業はここまで。だいぶリアシールらしい形になってきました。が、これはまだ下準備段階です。
=本日のBGV=
『エビータ』
マドンナが主演した事で話題騒然となった作品です。オープニングのエビータの国葬シーンで、毎回チビってしまいます。ミュージカル映画のくせに、軍隊と大衆運動がてんこ盛りです。
『フルメタル・ジャケット』
大御所、スタンリー・キューブリックの迷作ですが、知る人ぞ知る、『ヤング・ソルジャー』のパクリです。自分に気合い入れたい時に見ます。
2005年8月30日 午前8時
ほぼ3年ぶりにABS板を切り出しては貼り付ける作業に戻ってきた。お帰り、オレ。
AT4を作ろう、という話はその位前からあった訳で、基本的な設計図も残っていたから、若干の手直しだけで作業を始める事が出来た。
今日から始める作業は、AT4のリアシールの部分。砲尾のラッパの部分だ。実は3年前に、AT4の作成の話が持ち上がった時に、試作をした事がある。ホームセンターで適当な植木鉢を探して結局見つからず、あきらめてABS板から作成した。鉢の部分をABS板の曲げで作るのが大変だった。どうやったかというと、上から下へ、段階的に直径が大きくなる円形のABS板を切り出し、間にABS板の短冊を挟んで間隔をあけ、これをベースに周りにABS板の細長く切ったものを巻き付ける様に接着した。隙間を瞬着で固めてペーパーで削ってきれいに仕上げた。今回もその方法を踏襲する事にする。前回との違いは、塩ビ管のVU75とVU100のジョイントを心棒にし、その周りに鉢のベースを作っていく。物がでかいだけに、大仕事だ。
この種の作業の大変なのは、円形の切り出しである。しかも物がでかいから、ABS板1枚で2パーツくらいしか取れない事も多い。作業途中でABS板が切れて作業を止める羽目にならないように、多めに買っておく必要がある。円形の切り出し方は人によって様々だと思うが、自分の場合は、まず製図用のディバイダ(中学の時に技術の教材で買った奴)で円形をけがいて、それに沿ってカッターで少しずつ切れ目を入れて切り出していく。右手の人差し指が痛くなる作業だ。
今日の作業はここまで。
=本日のBGV=
『ジーザス・クライスト・スーパースター』
この映画、今から30年も前に作られたものですが、全然古さを感じさせませんな。特に、写真のキリストが磔のされる前の晩の「Superstar」のシーンは、何度見てもしびれます。今だDVDが出てないのが残念。