<使用する対象>
ペットボトルロケットはご存じの通り、6ミリのBB弾よりははるかにデカい代物です。普通に考えても、当たれば痛そうです。その様な訳で、ペットボトルロケット弾は対人使用は原則として認められておりません。使用できる対象は段ボール戦車にのみ、従って、段ボール戦車が使われない通常の定例会では、ペットボトルロケット弾は使用できません。
…と、ここまでは原則的なお話しでして、実際のところはどうかと言いますと、段ボール戦車には歩兵が随伴する事もありますし、戦車を狙ったつもりが兵隊に当たった、などという事もまま考えられる事です。そこで先述の二四時間戦の交戦規定では、「わざと人間を狙わない事。ただし、人間に当たった場合は、一発戦死とする」という規定になっています。いいですね、わざと狙ってはいけないんですよ。
<有効性>
では、ペットボトルロケットはサバイバルゲームに有効なのか。結論から言いますと、少なくとも通常の弾道飛行をするタイプのペットボトルロケットは、皆目役に立ちません。あえて言おう、「カスであると!」
なぜかと言いますと、まず照準がききません。曲射する以上は、軍隊で使う迫撃砲を発射するのと同じ観測や照準が必要ですが、そこまで出来る人間がこの世界にはほとんどおりません。仮に出来たとしても、ハンドメイドのロケットだけに生産公差が大きすぎて、まず狙った地点に落ちません。次に、弾道飛行するペットボトルロケット弾はおおむね40〜50m(500mlのボトルを使った場合)飛翔しますが、よほどの開豁地でないと、木とか枝にぶつかってしまいます。この他にも色々理由はありますが、あまり上げ連ねてやる気をなくさせても困りますので、この辺でやめておきます。
では、どういう使い方をすれば良いかと言いますと、直接照準の平射で使用するのです。この場合、飛距離は曲射の場合よりも極端に短くなりますが、少なくとも「狙って当てれそう」なレベルにまで兵器化が可能です。
<危険性>
段ボール戦車の中に入っている分には、ペットボトルロケット弾が命中しても、痛くも痒くもありません。というか、当たったのが判らないくらいです(命中した場合は、敵味方問わず、近場の兵隊が教える事になっています)。
では、人間に当たった場合はどうなのか、実例をご紹介しましょう。
(例1)
DHCのもっちー将軍が、後装式の平射型ロケット砲を作って持ってきたので、試しに撃ってくれと頼んだところ、暴発して砲口から約50cmの距離で自分のみぞおちにメガヒット。激痛と同時に呼吸困難になり、意識は朦朧、三途の川で敵前上陸する幻想を見る羽目になる。(みんなは大笑い) |
(例2)
クラフトフェルトが投入した曲射型の通常タイプのペットボトルロケットを当てずっぽうに発射してたら、フィールドランナー(現インターメッツォ)のエンザ曹長の肩にミラクルシュート。あやうく外交問題に発展しかける。命中した本人曰く、「いきなり肩がガクーンとなって膝が崩れた」。近くにいた人の証言、「注意しようとしたら、命中してた」 |
とまぁ、こういう具合に、結構危険な兵器です。その様な訳で、仮に当たっても大ケガしないように、弾頭にソフトな素材を使用する、狙った目標に確実に命中させれる機能を持たせる、等々の努力が開発者には求められています。
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